えろす物語-友子-
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2005.7.6〜


     

七夕のお願い事に、良い人にめぐり合いたい、と友子は書いた。
友子の気持のなかには、男の人と一緒にいたい、との思いがある。
思春期のころの記憶が、ふ〜っと甦ってきた。
初めて好きになった男の子、でも好きだと打ち明けられずに、そのままになってしまった。あの子どうしてるのかしら、あれからもう10年近くが経ってしまった。
その子とは何もなかった片思いだった。
「やっぱりその面影を追ってるな〜」と友子は思う。何もなかった関係だっただけに、清いイメージが強い。

     

信二とめぐり合ったのは、夏の美術館の喫茶室で、お茶をたしなんでいたときだった。七夕に童心に返ってお願い事をしたご利益があったのだ、と思う。

川のほとりにある美術館へは、よく一人で出かけた。現代美術の作家展を観たあとの喫茶室、友子はここで愛読している作家の小説を読んでいた。

声をかけてきたのは信二、友子はナンパされたのだった。友子の方とて、案外美男子に見えた信二に興味を持った。美術館で出会うということは、街中で声をかけられるのとはちょっと違う感じがした。なんとなくイメージ的に高尚なのである。男と女が出会い、付き合い、一体になっていくことに貴賎はない。高尚も下品もない。あるといえばそれは思い込みだけのことなのだ。

男が女を求め、女が男を求める。そうして二人だけの世界を作っていく。友子の思いが信二に通じ、信二の思いが友子の通じる。本当に通じているのか、どうなのかは判らないのだけれど、友子は通じていると思っていた。言葉と行為のなかでしか、それは確認できないシロモノだった。

その日、友子は信二と一緒に美術館を出て、川べりを散策しながら、街へと向かった。そうしてレストランで食事を摂り、携帯の番号を知らせあって、その夜は別れた。信二は未練がある様子だったが、友子は初日からディープに付き合うのをためらったからだった。

     

信二からメールが来たのは二日後の夕方だった。<今から会いたいPM6:00に四条小橋の喫茶店>。信二の強引さに、友子はどうしょうかと迷ったけれど、一目惚れの感じだった信二の心象を壊したくなかったので、すぐさまOKのメールを返した。


PM6:00は夕暮れ、大分暗くなってきた繁華街はネオンが点滅しだして、カップルが肩を寄せ合ってしけこむには、まだ少し時間があった。友子は、約束の喫茶店へは10分遅れで入った。店内にはクラシック音楽が流れてた。信二は、いちばん奥の席にいた。

「やあ、こんにちわ!あ、この前と違う、綺麗や〜!」
信二の第一声は、褒め言葉ではじまった。テーブルのコーヒーは飲干されていた。友子のこの日の化粧は柔らかなファンデーションだけで、薄いピンクの口紅をつけていた。淡い紅色のフレアスカートにブラウス姿の友子は、清楚な女学生を想わせた。

「おとといは楽しかったデスわ、もうお別れかと思ってた」
「ボクこそ、もう会えないかな〜なんて思ってたところさ」
友子は紅茶を注文した。
「現代美術における情動性ってのが、ボクのテーマなんだけど、キミはどう思う?」
信二は、ちょっとインテリぶって、友子に訊いた。友子はなんと応えようかと迷った。
「建築も、立体も、もう体感脳刺激させるための装置になった」
信二は、友子の顔かたちとそのボディを意識しながら、云った。
「ええ、わたしの興味は、体感よ、体感芸術論なんて、興味あるわ」
友子は、信二の目つき、自分を眺めまわしている目つきを気にしながら、応えていた。

     

食事を終えたのがPM8:00、それから友子は信二と同伴喫茶へ入った。ボックス席に並んで座った友子と信二。友子は、信二の魂胆を見抜いている。からだを触ってくる。友子は予期している。むしろ期待しているといってもよかった。友子が左で信二が右に座った。信二は、さっそく友子の肩を抱いた。そうしてキスを求めた。友子は、信二のなすがままにしておこうと思った。唇を重ね、信二の舌が咥内へ這入ってきた。友子は、それを舌で受けとめた。

<ああ〜このひと、いきなりやわ〜でもいいか〜楽しも〜>
「きれいな肌してる、いい匂いしてる、ああ〜キミ、素敵だね〜!」
信二は、唇を離し、両腕で友子を抱きしめ、耳元で云った。
友子は、抱きしめられて、ジーンとくるものがあった。久しぶりの男の匂いだ。かって一回りも年上の男との経験の記憶をよみがえらせる。

信二は、友子のフレアスカートの裾から、手を差し入れ、太腿を触りだした。友子は、くすぐったいと思った。膝を硬く閉じた。淫らな女だと思わせたくなかった。あたかも初めての経験であるように装いたかった。

トランペットのソロが響いていた。テーブルにスポットライトがあり、ソファー部分は薄暗い。狭いボックスに男と女が密着していた。男と女の間に情が交換されていく。信二は、友子の手を自分の股間の上へ置かせた。そうして友子を、ブラウスの上から弄りだした。
<ああ〜触ってくる、ああ〜触られる〜ああ〜ん>
友子の心は、信二の手を感じて思う。信二の吐く息がこころもち荒くなったように感じた。

同伴喫茶のボックス席で、友子は信二にきつく抱かれていた。信二の手がフレアースカートの下から太腿を擦り、ブラウスの上から胸元を弄っていた。唇を重ねたままで、ディープキッス。舌と舌を絡ませて、ねっとりした感触はズキンズキンとからだに響いてきた。
「ぅうう〜だめ、だめよ、こんなとこで、ダメよ・・・」
「なあに、どうなの友ちゃん、いや?こんなの、嫌?」
「ぅふう〜ん、ああ〜ん、そんな〜ああ〜ん」
フレアスカートが膝上まで捲くりあげられて、信二の手がパンティの上を弄りだした。

     

「ああ〜ダメよ、こんなとこで、見られちゃうでしょ、恥ずかしいよ」
友子は、パンティの上からとはいえ、股間部を触られてぐっとこみ上げてくるものがあった。ちらちら燃える炎のような感触だった。股間がゆるやかな刺激を与えられて、ムズかゆくなってくる感触だった。
「友ちゃん、可愛いな〜とっても、好きになっちゃった、だから、ね」
信二は、友子の緊張を解きほぐそうとしている。友子のからだを自分のものにしたい!その欲望を押さえようと躍起になっているのだった。
信二の指が、友子の股間、パンティの縁を這ってきた。そうして陰毛を触りだした。そうして友子の唇をキュッと強く吸った。陰毛を触った指は、その下へと這っていた。柔らかい秘唇の先を撫ぜたのだった。

「ぅうう〜うぁあ〜、だめ、そこはダメ、まだ、ダメよ〜」
友子は、信二の指が股間へ直接侵入してきて、おもわづ呟くようにいった。信二は、かなり強引だった。友子の言葉を聞きながら、一気に指を秘裂へと差し込んだ。
「ぅううあ〜ダメよ、そんなこと、ダメ、ダメ〜ああ〜」
とはいえ友子は、微妙に股間の力を抜いてしまう。暫く信二の指がパンティの縁から侵入して秘唇をまさぐっていた。そうして、友子の尻を少し浮かさせて、パンティを一気に太腿のつけ根までずり下ろした。そうして友子の手を自分の股間に置かせて、膨らんでいることを悟らせるのだった。

信二のラマは、大きく勃起してとび出してきた。ズボンのチャックを降ろしただけで飛び出した。ブリーフを穿いていないのだ。友子は、信二の太いラマを握らされた。そうして上下にしごくように、最初は手を添えて動かし、後は友子に任せ、自分は友子の股間を弄りだした。友子の膝が割れて、信二の手の平が股間全体を包んだ。そうして信二の手が、友子の開かせた股間を揉みくちゃにしだした。友子は、秘唇の外側を激しく掴まれ、揺すられた。
「ぅああ〜もう、ああ〜あ、あ〜」
「どう、許してくれる、いい〜?」
「ぅあ〜あ〜もう、あ〜ん」
信二の落とし方は巧妙だった。二十歳の友子を難なく落としていく。しかし友子はすでにディープな経験をしていたから、なんの怖さもなかった。

     

信二は強引だった。女の性を良く知っていた。狭いボックスで抱きしめられ、股間を揉みだされた友子が、無抵抗状態になるまで、半ば強引に連れていった。友子は、信二にからだを抱き寄せられ、膝へおとされた。友子の顔に硬直したラマがあたる。友子に咥えさせようとしている。
「ぅうう〜ぅっぐうう、うう〜」
友子は、信二の大胆さに内心驚いたが、もう始まってしまった交情を、止めることはできない。友子の唇を割ってラマが挿入されていった。信二は無言だ。まるで子猫を弄ぶように、友子のからだの中へ、快感につながる刺激を注ぎ込んでいった。
<ぅうう〜あ〜ん、ぁぁ〜あ〜、こんなこと〜ああ〜もう〜>
友子は股間を、信二の手で執拗に揉まれ、秘裂の線を撫ぜられだして、もうすでに理性を忘れていた。

狭い同伴喫茶のボックスは、男と女がお互いの欲望を満たすためには十分ではない。十分でない分、スリリングなゲームを愉しむような感覚になる。友子の内心に炎がともり、次第にメラメラと燃え上がってくるのだが、よがりの声をあげることも出来ないボックスだから、屈折した炎は、よけいからだの内にこもった。
信二の固くなったラマを喉奥まで挿し込まれた友子。股間の秘唇を割られ、二本の指を奥へ突っ込まれてしまって、咥内でラマの棒先をむしゃぶるってしまう。

信二は、もう理性を失っていいなりになる友子のからだへ、次のかたちを与えていく。股間から離れた右手で、友子の尻を抱くように持ち上げ、パンティを片足から抜き去り、膝の上へまたがらせた。友子のからだと信二のからだが正面を向き合った。信二は、ラマで友子の股間をまさぐり、秘唇を割り、秘壷の中へと押し込ませた。
「ぅうう、ぅぁあ〜あ〜ああ〜」
友子は、かすかに悲鳴にも似た喜悦の悶え声を洩らした。
友子の股間と信二の腰は、フレアスカートで覆われた。外見には、服を着たまま男と女が抱擁しているだけにみえる。信二は、友子の秘唇へラマを突っ立てたまま、腰にぐうっと力を込めてやる。
「あ、あ、あ、あ〜ん」
友子は、秘壷でラマ棒が拡がり膨張するのを感じた。密着した男と女の秘密が、炎をゆらゆらと揺らめきたたせて、友子のからだの中を駆け巡りだした。 フレアスカートで隠された結合部分。信二の先走り汁と友子の秘水が溶けあい、交じりあって、べとべとに濡れていった。

     

友子は、快感エクスタシーへ誘う信二の技で、もうからだ中が火照っていた。頬が上気し、吐く息がスー、ハー、スーハーと静かな音をたてていた。信二は無言のままで、友子の髪を撫ぜまわし、唇を重ねてやり、時たまブラウスのうえから乳房にふれた。何回か繰り返して、ブラウスのボタンひとつをはずし、手の平を差し込み、ブラの上部から指を入れた。
「ぅうう〜ん、ぅハ〜ぁハ〜ん」
信二の指で乳首を挟まれた友子は、一気にからだをアクメの淵へと追い込まれた。友子は、こうして同伴喫茶のボックスで大胆も犯されていった。いや、友子もその気になっていたから、共に快感を感じだされてしまったのだ。
「ううあ〜ん、ううう〜ああ〜いい〜」
友子も、信二に負けまいと秘壷に力を込めて返しだした。
「もっと締めろ、きゅ〜っと締めろ!」
信二が、膝の上でじゃれさせた友子に囁くように云った。

狭いボックス席で、信二の膝に跨った友子は、極部に熱いほてりを感じていた。信二に云われるまま、腹の下部にぐっと力を込める。秘壷に刺さった太い熱棒が、奥まではまっているのが、気持ちを昂ぶらせる。
<ぁああ〜ああ〜もう、ああ〜感じる、ぅぁあ〜>
友子のほてったからだは、乳房の先へ信二の愛撫を受けている。唇をふさがれ、秘壷にラマを奥まで挿入されて、乳首をつままれると、もう理性を失ってしまって、信二の首へしがみついた。フレアスカートで隠された男と女の結合部分は、鞘と刀、深く仕舞われたまま、ピクピクと動く微妙な感触だけが伝わった。

静かなスイングジャズからテンポの速いメロディーに変わった。ボックス内は狭いテーブルの上に薄暗いアールヌーボー調のランプだけ。信二のからだは、前へずって出して友子を腰に跨らせていた。友子は足をかろうじて床につけていた。信二が腰を少しだけ左右に揺らせる。そうすることで友子の秘壷に挿されたラマが動く。友子の秘壷から、べとべと淫水が流れ出てくる。
「ぁああ〜いい〜いいわ〜ぁあ〜あ〜」
「もっと、ホラ、前後に振れよ、腰を前、後ろへ振れよ、ホラ」
「ぅうう〜ぁああ〜ダメよ〜ああ、いい〜」
友子は、信二の巧妙な愛のテクニックにさらされて、もうメロメロにとろけていきそうになっていた。

     

<この女、よく感じる女やな、これは行け筋や、儲けた〜>
信二は、昨日会ったばかりの友子を同伴喫茶に誘い、ラマを蜜壷に挿入するという難事をあっけなく受け入れた友子を、これで何でも言いなりになる、との確信を深めた。良家の娘らしい振る舞いをした友子を、調教していけば、かなりの銭稼ぎができる。信二は、すでにモノにしていた二人の女子学生に、友子を三番手として加えた。
<いい女やで、この友子ちゃん、行け筋やで〜この女>
美貌よし、スタイルよし、それにからだが敏感に反応する女だと、信二は友子を判定した。

フレアスカートで隠された男と女の結合は、からだを自由に動かせないから、余計に友子を上気させていった。からだの中が火照る。もう頭の中が錯乱する。一人でいるときの淋しさや空しさが消えている。いまはただ、目の前にいる信二のテクニックで、快楽の中を泳がされている友子。信二の火照ったラマと結ばれた秘壷。友子にはもう周囲のザワツキが耳には入らなかった。
「ぅうう〜ああ〜いい〜いい〜ぅうあ〜ん」
とろけいるような小さな喜悦の息音を奏でながら、友子は、次第にエクスタシーを極めだすのだった。

「ぅう〜ぁあ〜あああ〜ん」
友子は、秘壷に差し込まれた信二のラマがピクン、ピクンとうごめくたびに、吐息のような咽び声をあげてしまう。
「うはあ〜ん、ああ〜ん、ふ〜ん、ふ〜ん」
秘壷がぐじゅぐじゅと濡れてしまって、なんともむず痒い感じがする。
<ああ〜いい気持ち、いい〜いい気持ち〜もっと、もっと〜ああ〜!>
衣服を着けたまま、薄暗いボックス席で、人目を気にしながらのエクスタシーに、友子は酔っている。

信二は巧妙に友子の感情を揺さぶっていく。友子の悶え喘ぐ声を確かめながら、ラマを巧妙に操っていく。
「友ちゃん、いいんだよ、声を出してもいいんだよ、大丈夫、音楽おおきいから、誰にも聴こえないよ」
耳元で囁くように、声で友子をなぶってやる。女とは、触ってやり、聞かせてやり、そうして秘壷をラマで封じてやると、快楽の境地を彷徨い続けていくことを信二は心得ていた。
「さあ、もっと、腰をうごかしてごらん、ねえ、いいだろ〜」
「ぁああ〜あ〜いい〜いい〜いいわ〜ああ〜」
「そう、襞にぴったりくっついて、いいだろ〜!」
「ああ〜ん、わたし、ああ〜いきそ〜ああ〜!」

     

信二の巧妙な快感刺激で、友子はもうエクスタシーのはざまに昇っていた。二十歳の女子大生をあっけなくモノにする信二。女が信二の手にかかると、もう離れなくなる。ゆっくりとやわらかく快感へと導いていくテクニックに、女は酔わされる。
<この友子も、ははん、オレの手に落ちる、うふふ>
腕の中で悶え喘ぐ友子の、甘い息の匂いをかぎながら、信二はにんまりと心でわらった。
「あ、あ、あ、あ〜ん、いい〜いい〜ああ〜いい〜」
友子が洩らす甘ったれた声、じゃれた子猫のように、顔を火照らせている友子。
乳房を揉んでやり、乳首を抓んでやる信二の手。密着させた股間で、火照ったラマをピクン、ピクンと動かせてやる。 友子の腰が左右に揺すられて、秘壷の襞に太いラマを擦りつけている。

「ああ〜ん、いきそ〜ああ〜いい〜いきそ〜ぁああ〜ん」
「ああ〜いったらいいよ〜友ちゃん、可愛い〜いい〜じぶんでいけるでしょ〜!」
「ううん、ああ〜いく、ああ〜いってもいい〜いい〜?」
「そうだよ、いい気持ちになってる〜いいよ〜いってもいいよ〜!」
「あ〜もっと〜抱いて〜ああ〜ああ〜あああ〜いい〜いいわ〜!」
友子のからだが硬くなっていた。秘壷からドクドクと淫水が汲みだされて、信二の股間を濡らしていた。

狭いボックスで、友子のオーガズムがやってきた。
「ああ〜ああ〜いい〜いく〜ああ〜ああああ〜!」
信二のラマからの放出を受けないまま、友子は、オーガズムの絶頂を迎えさせる。友子は喘いだ。からだを揺すって悶えた。
「ああ〜いい〜いい〜いいく〜ううう〜ああ〜!」
友子の絶頂は、信二の感情を揺さぶった。女のエクスタシー。女のからだが絶頂に達したときに発する匂いを、信二は心で受け留めていった。




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