淫らな物語

かおり


淫らな部屋(2)-1-
 1~8 2017.3.17~2017.4.8

 

-1-
水瀬紗世は三条寺町近くの高級ブランドを扱うブティックのスタッフ24歳です。大村忠行の仕事は、高級美術書出版社の編集者兼代表です。36歳、親からの資産相続で裕福です。住まいは京都御幸町にある高級マンション303号です。
「美味しいよ、紗世、味付け、最高だな」
「いいえ、でも、わたし、お料理するん好きだから」
「そうだな、紗世は、なんでもできるんだ」
「いえいえ、それほどでもないよ、忠行こそ、素敵だよ」
金曜日の夜は、紗世が忠行のマンションへ来て、一晩を過ごすことにしている曜日です。ブティックの閉店は9時だから、忠行のところへ来るのはもう10時前になります。そこから、食事のための料理、とはいってもレトルトに味付けする程度ですが、軽い夜食です。
「ああん、忠行ぃ、うううん、ああん」
テーブルには食べさしのまま、忠行に抱かれてしまう紗世。紗世の目的は、やっぱり性的欲求を満たすことです。忠行にしても紗世を求めるのは、性の欲求です。かれこれ身体の関係を結んで三か月が経ちます。紗世は一回りも年上の忠行が、好きだし、愛しているし、愛されているものだと思っています。お金がある、リッチな生活をしている、それも要因かも知れません。
「ううん、あっあん、ふううっ、ふぅううん」
四畳半のスペース、大理石のキッチンテーブルに手をついた紗世を後ろから抱いてくる忠行。白いセーターのうえから抱いてくる忠行に、紗世は顔を後ろに向け、キッスを受けます。舌は絡みません。唇だけです。
「ふうう、すうう、ふうう、ふうう」
唇を閉ざされ、かすかに洩れる息の音に、忠行は、セーターの裾から手を入れてきて、胸を触ってきます。ブラジャーをつけた紗世の胸。忠行がセーターをめくりあげ、顔を隠し、頭の髪の毛を隠し、そうして首の後ろにまでめくってしまうと、紗世の上半身は、インナーをつけていないからブラだけになります。忠行が、セーターを脱ぎ、スラックスを脱いでしまって、紗世を抱いたうしろから、スカートをめくりあげ、お尻を出させてしまいます。勤め帰りのままの紗世、紺スカートに肌色パンストを穿いています。
「ああ、ああん、あああん」
紗世は、もう抵抗なんてしなくて、なされるがまま、スカートを腰までめくられ臀部を出され、パンストが尻から剥かれて降ろされます。ブラジャーと揃いのパンティは穿いたまま、忠行と向きあい抱き合います。

-2-
大村忠行のマンション、四畳半のキッチンスペース。紗世が後ろから抱かれ、スカートをめくられ、パンストを脱がされ、パンティも脱がされてしまいます。ブラはつけたまま、着ているセーターはめくられ首後ろです。忠行は、シャツだけ、下半身裸にしてしまって、後ろから、紗世にすり寄ります。
「ああん、はぁあ、うう、うう、ううっ」
顔を後ろにむけた紗世に、キッスをしながら、忠行が、勃起しだしたちんぽを紗世の臀部にせりあげ密着させます。
「うううっ、紗世、紗世、おおおおっ」
忠行に、ブラの上から乳房に手を当てられ、お尻に火照る感じのちんぽを感じる紗世。大理石のテーブルに手をついて、足を伸ばしたまま、足裏を30㎝ほどひろげてしまいます。
「はぁああ、忠行ぃ、ああん、はぁああん」
かすれたボイスの紗世の声、甘い声に忠行の心がキュンとしまります。紗世がつけるブラを上部にずらし、乳房を露出させる忠行。後ろから、紗世のぷっくら乳房に手をあてて、お尻に密着させたちんぽを、こころもちひろがった股間へ挿し込んでいきます。
「ああん、忠行ぃ、あああん」
紗世は、左手はテーブルについたまま、右手を後ろへまわし、忠行の腰をまさぐるんです。
「ほうら、紗世、尻をつきだせ、ほうら」
「ああん、おしり、つきだす、うううっ」
立てていた上半身をテーブルと平行になるように折り、お尻を突き出す格好になります。30㎝開いた足を50㎝ほどにひろげられる紗世。もう紗世は待つだけです。テーブルに置いた手を組み、そのうえに顔を置き、忠行がうしろからちんぽを挿入してくるのを待つだけです。
「ああっ、ひぃいいっ、ああっ、はぁああっ」
いきなり、亀頭を膣のなかに入れられてしまう紗世。指で触れられることなく、唇でこすられることなく、股間の割れ目をいきなり後ろから、攻められる24歳、ブティックスタッフの紗世です。
「あああああっ、忠行ぃ、ああん、はぁあああん」
後ろからかぶさられる感じの紗世。忠行が、勃起させたちんぽを膣に挿しこんできて、手の平で乳房をまさぐられるます。
「はぁああっ、あっ、あっ、はぁああっ」
ぶっすり、まだ濡れきらない膣にちんぽを入れられ、紗世、ずきんずきん、お腹の奥が疼きだしています。とっても、いいきもち、からだのうらがわが、柔らかい刃物でこすられる感じです。濡れていきます紗世。夜が更けだしたマンションルームです。

-3-
後ろから挿入されて数回ぶすぶすされると、紗世、ふしぎにスムーズに、なめらかに、挿入される感覚になってきます。
「ああん、ひやぁああ、ああん、忠行ぃ、ああん」
「うんうん、だいぶん、濡れてきたな、紗世」
「ああん、濡れてきちゃった、あああん」
気持ちいい、でも、後ろから、バックスタイルで、物足らない、抱いてほしい、抱きあいたい、紗世、24歳、男ずれはしていませんから果実は固いです。忠行は36歳、女経験はたくさん、あの手この手で女をよろこばせるテクニックを経験しています。
「ほうら、おおっ、ベッドへいこうか、紗世、どうだい」
「ああん、ベッドへ、いきたい、ベッドでしたい」
キッチンルームでは殺風景、たまたま男と女の関係を始めた場所がキッチンルームです。男と女が絡み合うムードをもりあげるベッドルームへ、紗世がみちびかれます。
「ううん、紗世、好きだよ、とっても」
「ああん、わたしかって、忠行ぃ、好きよ、好きですぅ」
ベッドルームへいくまでに、身に着けているブラとセーターを脱いでしまう紗世。忠行はベッドのうえにあがるまえ、全裸になってしまいます。
「ああん、はぁああ、ああん」
ベッドルームはアンティーク仕立て六畳洋間です。ダブルのふかふかベッドには羽毛の軽い布団です。
「ああん、はぁあ、ああ、ああん」
ベッドでは、座ったままで抱きあいます。抱きあって、キッスからはじめます。忠行の魂胆は、紗世を恥ずかしく縛ってみることです。
「いいんだろ、紗世、手を括ってやりたいんだ」
「はぁあ、手を括るん、どうして、どうしてなの」
かれこれ紗世が忠行と関係を結んで三か月が経とうとしています。まだまだマンネリとはいわないけれど、忠行にはそういう趣向があったし、紗世も仮面をとれば、その気になっていくメンタルをもった女体です。初めて手を括られる紗世。ベッド横の道具箱、その引き出しから、忠行が取り出したのは赤と桃色の兵児帯でした。

-4-
全裸の忠行のまえへ、全裸の紗世が手を差し出します。忠行が手にした兵児帯を、紗世の手首に巻いてしまい、手錠状に括ってしまいます。
「ああっ、こんなの、ああん」
括られた手首が、兵児帯の余った処を忠行が握り、頭の上へ持ち上げてしまったのです。
「いやぁあ、ああん、忠行ぃ、こんなの、ああん」
あげられた手首が頭の後ろにまわされ、肘が折られます。紗世は手で頭を抱える格好に、余った兵児帯が腋の下をくぐらされて手首に戻され、括られてしまったのです。
「ああん、いやぁあ、ああん」
ベッドのあたまにもたれかかり、背中には大きな枕を二つも入れられてしまう紗世。膝を立て、膝をひろげられる紗世。忠行が紗世の正面で、あぐら座りになります。
「紗世、こうしたかったんだよ、こうして弄ってやりたいんだ」
あぐら座りの足をほどく忠行。ほどいた足は、太もものうえに紗世の膝、紗世の臀部を挟むようにして足を菱形にして囲みます。36歳忠行は、開脚させMの格好にさせた裸の紗世を目の前にして、興奮気味です。
「はずかしい、恥ずかしい、そんなに見ちゃあ、恥ぃですぅ」
紗世、声が小さい、蚊が泣くような小声です。恥じらいの顔つきです。セックスの関係をもってきたけれど、こんなの初めてです。24歳にもなった紗世ですから、セックスすることには抵抗がありません。相手が独身だし、資産家だし、メロメロになっていっても、嫌なことはなにもありません。
「恥ずかしいって、紗世、可愛いな、いいんだろ、こんなの」
「はぁああ、こんなのって、ああ、恥ずかしい・・・・」
忠行が、腕を伸ばし、紗世の背中へ腕をまわして、抱きます。抱かれる紗世は、手を頭の後ろに組む格好で、外せません。忠行が、乳房に唇をつけ、乳首を唇に挟んできて、ぷちゅぷちゅ、刺激してきます。じじじん、紗世のからだ、その内側にじんじんの刺激が、注入されてきます。
「はぁああ、忠行ぃ、ああん、はぁああ」
先にバックスタイルで挿入された処が、疼いてくる感じで、紗世、開脚Mすがたです。忠行のチンポ、半勃起、紗世に挿入しないまま、亀頭は股間に当てられています。

-5-
寝室のベッドの上、紗世は手首を括られ頭を抱く格好のまま、上半身が斜め後ろに倒れ、立てた膝をひろげた格好です。忠行が、紗世の正面、腰を紗世の股間に密着させる位置で、足をなげだし座っているのです。
「ああん、はぁあ、ああ、ああ、ああっ」
呻くような小さな声、甲高い声質の紗世が呻きます。忠行が紗世を抱き、乳首を唇に挟んで揉んでいるからです。勃起させたチンポは、まだ紗世の膣には挿入されていません。陰茎が小陰唇を割るかっこうで当てられているところです。
「はぁああん、忠行ぃ、ああ、ああ、はぁあ、ああっ」
24歳ブティックスタッフの紗世は、手で頭を抱く格好で、忠行の愛を受け入れるだけです。チンポを挿入してもらうのも、男の忠行任せです。
「ああん、あああん、忠行ぃ、ああん」
「うっふふ、紗世、いれてほしいか、いれてやろうか」
「ああん、いれて、いれてほしい、おちんぽ、いれて・・・・」
呻くなか紗世がかぼそい声で、チンポを挿入してほしいというのです。
「ああ、紗世、好きだよ、紗世、好きだよ」
忠行は、チンポを膣に挿入する前、座ったまま、向き合った紗世を抱きしめ、反り返ります。そうして、チンポの根元を握りしめ、亀頭を紗世の膣に挿しこむのです。
「はぁああ、ああっ、忠行ぃ、ああん、すき、すき、好きですぅ」
ぶすっ、亀頭が挿し込まれ、陰茎の半分までが挿し込まれる忠行のチンポです。紗世が喘ぐような優しい声を洩らします。顔をのぞけさせる紗世。かるくあけた唇から、潤いもった声が洩れてきます。
「はぁああ、はぁあああ、あああっ」
じ~んと心に沁み込む紗世の声。忠行のからだが紗世に密着してしまいます。
「ああっ、はぁああっ」
ぶっすり、忠行のチンポが、根元まで、紗世の膣に挿しこまれています。きっちり、男のモノが女のトコロに密着しているのです。とろとろ、紗世のやわらかいお蜜が、忠行を潤わせます。忠行のこころが疼きます。紗世の感触がじんじんと伝わってきて快感です。
「ひぃいい、ひぃいい、あああん」
紗世がからだを揺すります。お顔を小刻みに震わせます。膝をぐっとひろげきり、そうして閉めにかかります。
「あああん、ひやぁあああ、ひぃいい、いいですぅ」
全裸の紗世が呻きます。悶えます。喘ぎます。忠行の腕の中。紗世がからだをひろげます。トロトロのお蜜が、膣から流れ出てきます。そのなかを忠行のチンポが、抜き挿しされているのです。

-6-
ベッドで上半身を斜め後ろに倒した紗世が、背中をベッドに触れるかっこうで仰向きます。手首を括った紐がほどかれ、全裸で忠行に抱かれる紗世です。膝をひろげ、膝を立て、手は頭の横に置く格好です。忠行は紗世が立ててひろげた膝のあいだに座ります。そうして紗世の膣にチンポを挿し込み、かぶさります。
「はぁあ、ああっ、あっ、あっ、いい、いいっ」
24歳の紗世、男と性器を交わらせ、つきあがってくるどろどろに呻き声を洩らすのです。忠行は、紗世の首後ろに左の腕をさし入れ抱きます。右手で紗世のからだを愛撫します。チンポは紗世に挿入したままです。
「おおおっ、紗世ぉ、いいよぉ、気持ちいいよぉ」
「ああん、はぁああ、忠行ぃ、いい、いい、いいっ」
膣のなかに密着したチンポが、動きます。忠行が腰を左右に揺するのです。紗世が悶え呻きます。
「ああん、うっふう、うううっ、ううっ」
目をつむり、忠行に乳房を揉まれだします。じんじん、オメコに挿されたチンポの感触で紗世、からだの中が火照ります。
「ううっ、ううっ、ああ、ああ、はぁああ」
「紗世、うううん、おおおっ、ああ、ああ、いいよぉ」
「ひぃいい、ひぃ、ひぃ、いい、いい、いいっ」
づんづん、感じていく紗世、もう何もかも頭の中まっしろで、ただただ愛に溺れているんです。
「はぁああ、いい、いい、ああ、ああ、ああっ」
紗世が、感じだしている様子が忠行に伝わります。オーガズムを迎える紗世です。忠行は、迷います。イカセてしまうか、とめてしまうか。もっともっとたっぷりぬらさせ、もっともっと紗世をメロメロにさせて、それから射精してやろうか。とっさの判断。忠行は、紗世からチンポを、抜いてしまいます。
「はぁあ、ああん、ああ、ああ、はぁあああん」
膣からチンポを抜かれた紗世は、反らせくねらせた上半身を開いたままで、深呼吸にはいります。忠行が紗世の首後ろから腕を抜き、からだを起こします。
「ああ、いいね、紗世、いいねぇ」
紗世の膝の内側から腕をとおす忠行。紗世の膝をひろげ抱き上げ、腰から折り曲げさせてしまうのです。紗世のお尻が持ち上がります。股間が真上を向きます。ひろげ折られた膝が乳房の横、脇腹にまでおろされてしまいます。
「ああん、あああん、ああああん」
じゅる、じゅる、汁をすする音がかもされます。忠行が、紗世の股間へ顔を埋め、唇を小陰唇に当ててひろげて、じゅるじゅると啜るのです。
「ああん、はぁああ、あああん」
どっぷり濡れている紗世の膣、そのなかへ舌をいれ、ぺろぺろと舐める忠行。咥内に紗世の蜜を吸い上げ入れて味わいます。やわらかな甘酸っぱい女の味です。紗世はなされるがまま、悶えの呻きを洩らしているだけです。

-7-
忠行が寝そべり、紗世を起こし、腰へまたがらせます。またがらせるときに、チンポを膣に挿入させます。亀頭を膣に挿しこませ、そのまま腰からお尻を降ろさせるのです。
「ああん、ううわぁああ、ああん」
ぶすぶすっ、紗世の膣へ、忠行のチンポが入りこんでいきます。
「紗世、おおっ、いいねぇ、入った、入った、入ったよぉ」
「ああん、はいりましたぁ、ああっ、ひぃいいっ、ひぃいいっ」
上半身を起こした紗世は、忠行の腰をまたいで、ぺったん座りの格好です。紗世をそのまま前へ倒れさせる忠行。紗世を抱いてやります。ベッドに仰向いて寝そべった忠行に、覆いかぶさっってしまう紗世。膣にはチンポを挿入したままです。紗世はメスカエルの格好で、チンポを膣に入れたまま、お尻を、腰を、動かすのです。
「ああん、ひやぁああん、ひぃいいっ、ひぃいいっ」
「ほうら、ほうら、動かせ、紗世、腰を動かしてこすれ、こすれ」
「ああん、あああん、ひぃいいっ、ひぃいいっ」
「ううっ、いい、いい、紗世、おおっ、おおおっ」
ヌルヌルになっていく紗世の股間、その割れ目、その奥、忠行の勃起チンポが挿入されているんです。24歳、ブティックスタッフの紗世が、悶えます。呻きます。喘ぎます。ひいひい、はあはあ、紗世、女の性、たっぷり、快感を注ぎ込まれて、もうめろめろです。
「ああん、ひぃいい、いい、いい、いきそお、おおっ」
ぐいぐい、腰を前へ後ろへ、ぐいぐい、スライドさせて、勃起チンポで、膣のなかを擦るのです。
「おお、おお、紗世、このまま、いけ、いけ、いってもいいぞ」
「ああ、ああはぁああっ、いく、いく、いくいくいくぅ、ううっ」
紗世がオーガズムに昇っていきます。忠行が射精をもよおしてきます。ぐいぐい、忠行が紗世に腰を落とさせ、チンポを完全密着させたまま、射精に入ります。
「ひぃいいっ、ひぃいいっ、ああっ、ああっ、はぁああああ~~っ!!」
紗世が、黄色い声をはりあげて、アクメに達してしまいます。寝室のベッドの上、忠行の腰に跨ったまま、紗世が果てていきます。トロトロのお蜜をあふれさせ、忠行の腰をびちゃびちゃに、濡らしながら、オーガズムに昇って、がくんとうなだれてしまったのです。忠行のチンポは挿入されたまま、萎えるまで、そのまま、紗世、余韻を味わいながら、気を失ってしまったのです。

-8-
<縛られる紗世>
大村忠行36才は、かねてから女を縛って弄んでやりたいとの欲望をもっている男です。高級ブティックのスタッフとして働いている水瀬紗世と懇意になり、セックスする関係にまでなって、そろりそろりと紗世を拘束して、セックスに臨んできたところでした。紗世のほうは、大村が施してくる快感の手段に、いやな気持は抱いておりません。
「ああん、忠行ぃ、わたし、もっと、もっと、いい気持にして欲しいのよぉ」
セックスはノーマルで終えることが多かったこれまで、三か月、週に一回会うようになって、そろそろ12回もセックスをしたことになります。男の忠行には、射精回数の限度があって、せいぜい三回までです。ところが24歳、女盛りになってきた紗世には、それだけでは済まなくて、その倍以上はアクメに昇りたいという、欲求が目覚めてきたのです。
「うううん、いやよ、そんなの、もっと、してくれなくっちゃ、いやっ」
紗世が駄々をこねるように、終えた後、忠行におねだりしてくるのです。かねてから忠行は、女が縛られた図を写真でみたりビデオで見たり、そういう趣向が目覚めていて、前の女、前々の女、いくつかの女にそのことを試みて、深みにはまりそうになったとき、女の方から去っていくのでした。
「はぁああ、忠行ぃ、ああん、そんなにきついのしたら、ああん」
「うっふふ、紗世、こうして、括って、おっぱいを吸ってやるよ。いいね」
「はぁああ、ああん、忠行ぃ、ひぃいやぁああ」
紗世を後ろ手に括った紐を、前へまわし、乳房の上に渡して後ろへまわし、ふたたび前へまわして乳房の下に、そうして背中にまわします。首から降ろした紐でまん中を括りあげ、乳房を亀甲に、絞りあげてやるのです。
「はぁああ、ああっ、ふうううっ、ううっ、ふうう、ふうう」
紗世が、陶酔していくさまが、忠行には快感をみちびかせます。リビング、ベッドルーム、キッチンルームとは別の四畳半、和室仕立ての茶室風、そこがプレイルームと化すのです。
「ああん、いやぁああん、そんなのぉ、ああ、ああん」
後ろ手に縛られ乳房を亀甲で絞りあげられ、女座りする紗世のまえには紅い座布団です。忠行は、紅い座布団のうえに、昔の旅行かばん、トランクに仕舞ってある性の道具を、並べ出すのです。
「うっふふ、紗世、これなんか、よさそうじゃないかい」
ピンク色のバイブレーターを座布団に置きながら、紗世に問いかける忠行。紗世は顔をうつむかせ、それを見ないそぶりで恥ずかし気です。
「うふふん、これなんかも、いいかな、紗世、どうだね」
バイブレーターではなくて、男根の張形、木製です。数本の男根が並べられた赤い座布団。忠行が、紗世の後ろにまわります。
「ああん、忠行ぃ、ああん」
後ろから抱かれる24歳の紗世。足を横にずらせた女すわりの紗世。亀甲に絞りあげられた乳房を愛撫されだしたのです。










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