淫らな愛欲
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 9〜14 2020.11.17〜2020.11.27

 

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<ラブホテルの香苗>
東に向いた窓を開くと、比叡山がシルエットのように見えます。殿田ハイツ三階の1号室、301号室が香苗が入居している学生マンションの部屋番号です。京都市内で、四畳半のワンルームで、女子学生専用の殿田ハイツ。お勉強の机と、椅子と、シングルのベッド、それにお化粧するための鏡とか、収納ボックスとか、お洗濯した下着類は部屋干しするので、ロープを渡しています。
<せんぱい、わたし、なにかしら、恋したみたい、会いたいです>
土曜日の午前中は、一週間分のお掃除して、洗濯して、もたもたしていると、すぐにお昼前になってしまいます。あれから、LINEでのやりとりがありません。香苗がLINEすればいいのに、康太からの連絡を待っている。セックスして、二回もラブホテルへ行って、それで終わりになるのかも知れない、と香苗は思ってしまう。まだ一週間、先週の土曜日だったから、でも、この一週間、長かった気がします。
<おちんぽ、見ちゃった、せんぱいのん、初めてよ、わたし>
源氏物語の解説書というか手引書があって、それをひろげて、原文を読んでいくんですけど、香苗の頭の中は、お勉強どころではなくて、文学研究会の先輩向井康太のことで頭の中いっぱいです。
<あっ、LINE、来た>
ポロンと音がして、LINEが入ってきて、香苗は、安堵します。会いたいけど、と書いてあったからです。午後三時、また、会いたいけど、来れるか、との内容です。香苗、すぐに返信、行きますと。待ち合わせ場所は、このまえから待ち合わせている四条河原町の角の時計の下です。まだ四時間も時間があるけど、香苗、落ち着きません。
<インナーは、このピンクのんが、いいかなぁ>
収納ボックスの引き出しをあけて、ブラジャーとショーツのセットをとりだして、眺めます。ラブホテルへ行くことになる、と思う香苗です。たぶん、行くとおもいます。香苗、複雑です。ラブホテルへ行って、セックスすることになる、後ろめたさがあるんです。でも、もう、大人なんだし、好きになった人から求められて、応じていくって、悪いことじゃないとおもうけど、なにかしら後ろめたいんです。
<お風呂はいって、清めていこう、いいわね」
明るい光が窓から射し込んできている香苗のワンルームです。狭いバスルームですが、香苗、お風呂、好きです。
「いいんやろ、かなえ、食事は、そのあとだよ」
「ううん、いいです、わたし、はい、ついていきます」
「このまえと、ちがうところだよ、いこう、木屋町にあるんだ」
待ち合わせた場所から、歩いても五分ほどのところにあるラブホテルへ、康太が連れていくんです。セックスフレンド、康太にとって香苗は、セフレです。セックスするのが目的だから、ラブホテルへ直行です。

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ちょっと古めかしい入口のラブホテルです。康太のうしろについて入ったら、古い旅館みたいな感じで、受付の前は壁、右に廊下があって、いくつか目の部屋が香苗と康太が蜜する愛の巣です。
「いい雰囲気やろ、和風で、京都のイメージ」
康太は、文学を勉強し、茶道をやり、華道をやるという和風なイケメンです。香苗は古典文学に興味をもって、大学は文学部で、源氏物語のムードに、ほんのり魅力を感じてる女子学生です。
「そうですね、京都、イメージ、ですね」
ぎこちない会話。四畳の半の和室、襖で仕切られる三畳の和室、そこは白いシーツのお布団が敷かれています。ほんのり、舞妓さんが裸にされていくイメージの色彩です。香苗は、このあとにすることを思い浮かべて、ふ〜っとなってきます。四畳半の畳の部屋の真ん中には座敷テーブルと座椅子がふたつ、そこに濃い赤色の座布団がのっています。
「ああっ、せんぱい、わたし、ううん、なんでもないです」
「おれ、もう、かなえのことが、わすれられない、だから」
康太は、はやく香苗を裸にして、なめまくって、それからちんぽを口に入れさせて、おめこをなめてやり、ぶすぶす、してやりたいと思っているんです。
「ああん、せんぱい、わたしだって、わすれられない、ああん」
楓の間にはいってきて、立ったまま、どうしようかと迷いながら、座らずに、抱いてくる康太に身を任せる香苗。抱かれて、着ている服のうえから、腰とか背中とかをまさぐってくる康太。
「あん、ああん、せんぱい、いい、ああ」
ほとんど声にはならないこころの声が、香苗の唇から洩れます。康太が、香苗の顔を上向かせ、おおいかぶるように唇を重ねます。もう、香苗は、男の手から逃れられない、好き放題にされていく大学三年生21歳の女子です。康太は、フェラチオさせたくて、抱きしめキッスしながら、この先をどうしてやろうかと、考えています。
「うう、うう、ううっ」
セーターの裾からスリップをいっしょにたくしあげられ、ブラのなかへ手を入れてくる康太に、香苗はうっとりです。乳房に触られる男の手の感触に、うっとり。康太は、ズボンのファスナーをおろし、前をはだけさせ、香苗の右手を誘導します。
「あっ、ああっ、せんぱいぃ、ああっ」
キッスをといて、からだをまさぐらせる康太。ブリーフのなかへ手を入れらせ、もう勃起しているちんぽを握らせます。康太は、握らせたまま、ブラジャーのホックをはずして、セーターとスリップを胸までもちあげ、ブラジャーも露出させ、かなりきつく乳房をまさぐります。香苗は、乳房をまさぐられ握られる強さで、右手に勃起ちんぽをぎゅっと握りしめるのです。その康太は、ズボンをおろし、香苗を畳に座らせ、勃起させたちんぽを、顔のまえに突きつけます。

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ズボンを脱いで下半身を裸にした康太のまえに、座らされた香苗。右手に勃起したちんぽの陰茎を握っています。
「くちで、おれのん、くわえて、おくれよ」
ぐっと香苗の顔の前に突き出した勃起ちんぽ。香苗が陰茎を握っていて、剥き出しになっている亀頭を、香苗の唇に押しあてる康太です。
「ああ、はい、いい、ああっ」
フェラは初めてです、全くの初めてのこと、でも、香苗、知識として知っています。唇を少しひらいて、突き出された亀頭を、はさみます。やわらかい、レバーのような感触、少し濡れているのがわかります。カリ首のところを唇で挟んで、陰茎を握った右手を、ぐっと下へ動かします。
「ああ、おお、ああ、かなえ、ちんぽ、おおっ」
康太は、腰を突き出し、勃起させたちんぽを、香苗の口の中へ、入れさせます。着ている服をインナーまで、首下に持ち上げられている香苗です。康太が、脱がしにかかります。勃起ちんぽを握った手を離させ、セーターとスリップとブラジャーを、一緒に首から抜かせて、腕から脱がせて、香苗の上半身を裸にさせたのです。
「はい、ああ、せんぱい、あん、恥ずかしい、ああん」
胸を露出させた香苗は、恥ずかしい、気持ちに見舞われます。勃起するちんぽを握ってあげて、口の中へ入れることには、大きな抵抗はありませんでした。興味いっぱい、男の人の性器を、目の前にして驚きばかりでした。
「おれのちんぽ、おっきい部類だよ、見ても、いいよ、かなえ」
上半身を裸にした香苗は、目の前に康太の勃起ちんぽがあり、握るまえの、陰毛から生えてくるビンビンの肉棒を、はっきりと見てしまいます。
「ほら、口のなかへ、いれて、じゅっと吸って、こすってほしいんだ」
香苗、勃起ちんぽの陰茎を握らないで、両腕を、康太の腰へまわして、抱きます。勃起ちんぽの亀頭を唇にはさみ、そのまま、お口の中へ、挿し込んでしまいます。陰茎の半分まで、そこまでで、口の中、いっぱいな感じ。
「ううっ、うっ、うっ、うううっ」
息が荒くなってくる香苗。鼻から息が洩れてきます。唸るような声も洩れでてきます。康太は、香苗の頭後ろに手をまわし、頭を抱えて親指で、おでことか目尻とか耳たぶとか鼻とかを、柔らかく撫ぜさすり、顔の動きをコントロールしてやります。四畳半の和室、襖のむこうに、といってもすぐそばですが、分厚い布団が敷かれてあります。このお部屋、楓の間、SMもできる部屋なのです。フェラしているなか、康太が香苗を、黒い座敷机に赤色の座布団を敷いて座らせるのです。康太の魂胆は、香苗の股へ初めてのクンニをしてやるつもりなのです。

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楓の間、四畳半、畳敷です。座敷机は80p四方の正方形。その机に赤い座布団が敷かれて、香苗が座らされます。スカートを脱ぎ、白いショーツだけの裸体となった香苗。康太が畳の上にあぐらをかいて座ります。
「ああん、せんぱい、あっ、ああっ」
康太が、座ってしまうと、康太の目の高さが、香苗のお臍のあたりです。香苗は、康太がショーツに手をかけてきて、脱がそうとするので、一瞬、ためらい、なされるがまま、お尻をもちあげ、ショーツを太腿の根元にまで下ろされてしまったのです。
「脱いでしまえよ、これ、おれだって、すっぽんだよ」
「ああん、脱ぐの、これ、ああっ」
「そう、すっぱだか、おれも、素っ裸になる」
香苗を素っ裸にして、自分も素っ裸になる康太。天井からの電灯だけでは、薄暗いんですが、それでも、裸です。
「あし、ひらいて、ほら、かなえ、あし、ひらいて」
まだぴったし閉じている太腿から膝を、康太がその膝に手を置き、そとへ、ひろげさせるのです。香苗、躊躇します。上半身をかがめてきて、足をきっちり閉めていて、手はお尻の横に着いているんです。康太は、左の手を香苗の乳房にもちあげ、右の手で太腿をひろげさせ、顔を、ぐっと前に出します。
「ああっ、せんぱい、いいっ、ああっ」
膝をひろげ、太腿をひらいたその真ん中へ、康太が顔を突っ込んで、唇を肌にあててしまいます。
「ああっ、ああっ、ああん、せんぱい」
お尻を座布団ごと前にずらされる香苗。股が座敷机の縁から出てしまう感じで、ぐっと太腿をひろげさせられてしまいます。太腿が180度近くにまでひろげられてしまって、康太の唇が、香苗の股を、完全にとらえてしまいます。
「うう、うう、いいね、かなえ、おお、おおっ」
じゅるっ、じゅるっ、ぺろぺろ、ぺろぺろ、香苗、康太の唇と舌とで、一番恥ずかしい処を、ひらかれ、なめられ、吸われて、いるんです。初めて、意識して、クンニリンクスを受ける香苗です。くすぐったくはありません。じ〜〜んとくる刺激、きもちいい、なにかしら、身体の芯が、ぐじゅぐじゅしてきます。
「あああああっ、ああん」
クンニリンクス、このとき、香苗は、康太から、指は使われなくて唇と舌だけを使われ、そのまま、白いシーツのふかふかお布団のうえへ、抱きあったまま、移ったのです。

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三畳のお部屋のお布団のうえ、古典文学を学ぶ香苗は、和風の雰囲気が好きです。白いシーツが敷かれたお布団はふかふか、白いカバーの枕があります。掛け布団は紅い色、裸の康太が横に寝そべっています。
「あん、せんぱい、いやん、ああん」
康太が仰向いた香苗のおっぱいに手をかぶせてくるのです。フェラチオして、クンニしてもらった香苗は、もう恥ずかしさが遠のいて、裸体をいっそう開いていく感じで、康太の誘導にまかせています。
「ううん、かなえ、いいね、いいね、おっぱい、いい」
「ああん、せんぱい、ああ、ああん」
香苗は、横に、いっしょにねそべっている康太の、おちんぽを握っています。おっぱいをなぶられて、くすぐったいような感じで、からだをくねらせ、握っているおちんぽの陰茎に、ぎゅっと力をこめて、亀頭を剥きだします。
「うううん、いい、もっと、にぎって、しごいて、くわえてくれても」
「うん、はい、ああっ、ううっ」
康太が仰向きます。香苗の肩後ろに手を入れてきて、香苗の裸のからだを起こさせる仕草で、腹の上に顔を置かせます。
「あし、こっち、そう、そう」
香苗の太腿から膝を、康太が、自分の顔のほうに、向けさせます。香苗は、なされるがまま、仰向いた康太の、腰から突き出ている勃起したちんぽを、握っているのです。見てしまいます。香苗、男の性器、ビンビンに勃起したちんぽ、ああ、ぶっとい、かたい、おっきい、香苗、陰毛からにょきりの勃起ちんぽ、その亀頭に唇をつけます。
「ううっ、うう、ふう、うう、ううっ」
ぎゅっと皮を剥いて、亀頭からのカリ首を剥ききって、そこに唇をあて、舌先で、ぺろぺろします。
「ああ、いい、いいよぉ、かなえ、いい、いいよぉ」
康太が、気持ちいいことを香苗に伝えてやります。康太のヒソヒソ声が聞こえる香苗です。香苗、じ〜んとしてきます。フェラしてあげます。その香苗、康太の勃起ちんぽを口に含んでいるあいだに、右の太腿から膝をもちあげられ、足裏をシーツにつけられ、股をひろげられてしまいます。
「ううっ、ううっ、ううっ」
康太が、股に頭を入れてきて、陰唇に唇をつけてきます。香苗、さきに座ってクンニされたから、濡れていて、うずうずしていたところです。まだ結合していません。前戯、交合前のざれごとです。
「あっ、あっ、あっ」
勃起ちんぽを握ったまま、香苗、仰向いている康太を、跨るよう、しむけられます。康太の胸をまたぐんです、太腿をひらいて、カエルさんのように、そして手は、勃起ちんぽを、握ったまま、うつむいて、亀頭をお口に入れて、ぐちゅぐちゅ、じゅるじゅる、ああ、ああ、康太が、股の真ん中を唇でまさぐってきます。見えないけれど、わかります。シックスナイン、男が下で女が上、男に女性器を弄られながら、男の性器を弄ってあげる。香苗は大学三年生、三回目のラブホテル、女にはベテランの康太の誘導で、もう、ラブラブいっぱい、好き好きしているのです。

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白いシーツが敷かれたお布団の上、仰向いて太腿をひろげた香苗。狭い三畳の和室、それでも床の間が設えてあって、柱もあります。天井からは電灯、オレンジっぽい色です。康太が香苗の股の前に足を投げだして座ります。
「ああ、せんぱい、いい、ああっ」
香苗の膝を担ぐように腕をまわした康太が、ひろがった太腿を、持ち上げます。香苗は膝を持ち上げられ、太腿をひろげられ、お尻が持ち上げられた格好です。康太が、その股の真ん中に顔を埋めます。仰向いた香苗は腕をひろげたままです。膝後ろからまわされた康太の手が、香苗の乳房にかぶせられます。
「あん、ああん、あっ、あっ、ああっ」
じゅるっ、じゅるっ、股の真ん中、陰唇を割られて、その谷間をじゅるじゅる、康太が舐めてきて、下の方を吸ってくるんです。香苗、初めてのクンニリンクス、大股ひらいて、お尻をもちあげられて、陰唇の内側を男の唇と舌でなめあげられるのです。と同時に、乳房をゆさゆさ揺すられ、乳首をモミモミされながらです。
「ああああ、せんぱいぃ、ああああ、ああっ」
ふかふかお布団の上に仰向いている香苗、足をひろげ、膝をもちあげられ、太腿をひろげているのです。もう、恥ずかしさは何処へやら、得体の知れないじゅるじゅるが、オナニーではない心地のよさ、じんじんとお腹の中へ伝わってくるのです。
「いれる、かなえ、いれてやる、いいな」
康太が、耳元で囁いてきまう。いれるというのです。香苗、もう、いれるという意味がわかります。康太の勃起したちんぽを、女性器の膣に、いれる、ということです。
「ああ、うん、うううん、あ、あ、ああっ」
膝裏に通されていた腕がはずされ、康太が勃起したちんぽを、香苗の股の真ん中へ、挿し込んできます。縦割れ、陰唇の内側、膣前庭、康太が亀頭の柔らかさでこすりさげ、膣へ、ぶすっ、と挿し込んだのです。香苗、わかります、なにやら、ずきっとした鈍器が、ひろげてくるのを感じます。
「ううっ、ああっ、ううっ、ああっ」
康太は、香苗にかぶさりながら、かぶさらずに、勃起させたちんぽを、膣に挿し込んでいるのです。香苗の柔らかい肌をなぶりながら、勃起ちんぽをぶすぶす、まだコリコリの香苗の膣です。
「ああっ、せんぱい、いい、ああっ」
痛みを感じるような、感じないような、いいえ、もう、痛くない、ずずんとひろげられる感じで、突きあがってくるのが、快感、気持ちいい、気持ちがいいです。
「ううん、おお、ああ、香苗、うっ、うっ、おおっ」
ぶすぶす、あらためて康太が足を膝からもちあげ、太腿をひろげさせ、勃起ちんぽを、ぶすぶす、もう、15p、根元まで、挿し込んでは引き抜いてやります。香苗はもうひいひい、きいろいお声を洩らさせて、悶えうってくるのです。スキンをつけて、いよいよ、最後の最後、香苗はまだオーガズムを知らない、そこまでは、浅いアクメに昇るだけです。
「あっ、あっ、あっ、ああっ」
「おおっ、でるでる、香苗、おお、でた、でたよ、おおっ」
「ああああっ、はぁああ、はぁあああ、ああああっ」
康太の射精に、香苗、身体が感じて反り返り、アクメを迎えて、少しぐったり、終わったのです。







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