えろす物語-伸子-
第一章-2-
2005.8.30〜2005.9.18

     

「ああ〜なんだか夢の中にいるみたい、せんぱいと一緒なんて・・・」
伸子は、和風調度品の整った四畳半の和室に、直哉と共に座ったまま云った。
「いいんだろ、今夜も・・・」
直哉は、そう云いながら伸子を抱き寄せた。
「ぅうう〜ぅう〜ん、フウ〜スウ〜スウ、フウ〜」
伸子は、めまいするような感じになって、直哉の腕の中へ倒れこんでいった。
「ぁああ〜せんぱい〜ぁああ〜すき、すき〜!」
「ああ、ボクも伸子が気に入ったよ、すきだよ」
先日の夜の出来事を思い出しながら、直哉は、伸子を愛らしいと思った。

直哉は、うぶな伸子を、今夜はどのようにして悦ばせようかと思っていた。数日前に処女をいただいた。あまりきついプレーはできないな、と思った。二十歳になったばかりの伸子が、色艶を醸すには、まだぎこちなさがいっぱいあった。キッスでさえ、葉を噛み締めていて、エクスタシー感覚を味わうには、まだなっていない。直哉は、伸子を仕込んでいく愉しみを味わっているのだった。先ほど「風の火」の御室武に伸子を紹介したのも、エロス調教師との異名をもつ御室に、伸子を預けてもいいな、との思いがあったからだった。

     

直哉は、抱いた伸子の長い髪の毛を愛撫してやり、キッスを施し、だんだんと夢見の中へと導いていく。
<ぁあ〜せんぱいに抱かれてる〜ぁああ〜いい気持ちやわ〜>
伸子は目を閉じていた。直哉がブラウスのボタンを外しだしたとき、もう胸の中が熱くなっていた。直哉も伸子も無言のままでいた。伸子の息使いが、スう〜ハあ〜と静寂のなかにあった。
ブラウスが脱がせられ、ブラを外された伸子は、ふっくらと膨らんだ乳房を露にして、直哉にしがみついてきた。
「ぁあ〜いい、いいんです、せんぱい、わたし、いいんです〜」
直哉は、伸子をパンティだけの姿にし、自分もブリーフだけの姿になった。

伸子にフェラをさせる。まずはここから仕込まなければ・・・と直哉は思うのだ。処女を開いたときには、フェラチオは経験させていない。伸子にかなり大きくなった竿を、直哉は伸子の手に握らせた。そうして畳の上に伸子を這わせるようにしてやり、胡坐すわりの直哉の股間へ、伸子の顔を埋めさせた。
「唇と舌を使って、舐めるんだよ、いいね」
伸子は、直哉の云うとおりに、唇を竿に這わせ、舌先で竿の頭を舐めさせ、そうして口の中へ頬ばらせていった。
<ぁあ〜せんぱいのちんちん、ぁあ〜おおきい〜舐めてる、わたし舐めてる〜>
直哉の手が、、畳の上にはいつくばった伸子の乳房を弄りだしていくのだった。

伸子には、初めてのフェラだった。先日処女を失ったばかりの伸子は、好きな先輩倉橋直哉の勃起した竿を咥えて、ただ驚くばかりだった。硬いようで柔らかい。少女の頃から好奇心を抱いてきた代物を、いま舐めている。<おおきい〜!>伸子は、こんな大きな竿が、男の股間にあるとは想像できない。男の竿。女にはない身体の持ち物だ。
「ぁあ〜ぅう〜ハア〜アア〜はあ、ああ〜」
伸子は、云われるままに竿を握ってしごく。握った手を上下に動かすのだ。そうして舌でぺろぺろ舐める。先から裏から首筋へ、舌で味わうように、舐めていく。

     

直哉に乳房を揉まれだして、伸子は、うっとりとした感じになってきた。乳首を触られたときには、ピリピリとした刺激が伝わった。これが快感だとは、まだ思えなかった。
「ハアアあ〜ハアアあ〜スウぅうう〜ふうう〜」
身体を触られ撫ぜられて、直哉の手が恥毛を触りだしてきたとき、伸子は、快感のような得たいの知れない感じがしてきた。直哉の手が股間を割って入れられたとき、ジクジクした感じが身体の中に充満しだした。
<ぁああ〜いいわ〜こんなの初めてよ〜ああ〜せんぱい〜>
直哉の竿を舐めながら、伸子は触られる快感を感じ出していた。

素っ裸にされた伸子は、座椅子に座らされた。そうして足首を交叉させる格好にされた。
「伸子をいい気持ちにさせてあげる、今夜はゆっくり愉しもうよ、ね」
「ぁああ〜はっ、はあ〜ハあ〜ヒい〜ぅううふう〜」
伸子は、裸のまま座椅子に尻をつけ、足首を交叉させたまま、乳首をつままれて揉まれた。
「あっ、あっ、あっああ〜ん」
伸子は、甘い声を出しながら、顔を後ろへとやった。直哉が、交叉させた足首を、浴衣の帯で括った。
「いいね、伸子、ゆっくり愉しもうね、いいね」
伸子は、直哉が足首を括るのをそのまま受け入れていた。

帯で交叉した足首を括った残りを、直哉は座椅子の背の後ろへ引き上げて、伸子の足首を畳から浮かせてしまった。
「ぁああ〜なにするのですか〜ぁああ〜」
伸子は、直哉の仕草に戸惑ってしまったけれど、成すがままにしていた。そうして手首が一緒に括られてしまった。
「伸子に、いい気持ちを教えてあげる、こんなの、どう?」
「ぁああ〜せんぱい〜恥ずかしいわ〜ぁあ〜」
直哉は、伸子の反応を見ている。もとから拒否するような女の子ではない、と直感していた直哉は、伸子が、すんなりと思いのとおりになったので、拍子抜けといった感じをうけた。

     

足首を交叉して括られ、その足首が胸元へと引き上がった伸子の前へ、直哉が足を投げ出して座った。交叉させた足首が、直哉の胸に密着した。
「ぅうあ、ぁあ〜ああ〜せんぱい、こんなの〜ぁあ〜恥ずかしいですウ〜」
伸子は、股間を拡げられてしまって、もう真っ赤な顔になっていた。誰にも見せたことがない股間。女のいちばん恥ずかしい処を、直哉の目の前にさらけだして、伸子は卒倒するほどに頭の中が真っ白になっているのだ。
「伸子、いい気持ちになるんだよ、こんな格好でやると、いいんだよ!」
直哉は、最初からこの手は強引かとも思ったが、試してみることにしたのだ。

手を後ろへまわした伸子の胸は、拡げられて乳房のふくらみが突き出ている。
「お医者さんごっこって、伸子は知ってるやろ、子供のときやったやろ!」
直哉は、伸子に鎌かけて問うてやる。
「ぅうう〜あ〜知りません、なんのことなのか〜知りません〜」
伸子は、直哉に問われてどぎまぎしながら、否定するのだった。
「まあ、ね、おとなのお医者さんごっこ、そうだよ、いいね」
そういいながら、直哉は、伸子の乳房へ手を伸ばし、手の平で握ってやる。そうして乳首を指の間に挟んでやり、ゆさゆさと揉みだした。

「ぅふうぅうん、ぅふう、スウ〜ハア、スウ〜ハア、スウ〜ぅう〜」
伸子は、悶えるような息をはきだしていた。直哉に乳房を愛撫され、乳首をつままれて、感じ出している。乳房をもてあそびながら、直哉の別の指が、伸子の股間をまさぐりだした。
「ぁああ〜ハアアア〜ハぁああ〜ん、せ、せ、せんぱい〜い〜いい〜」
伸子は、直哉の指先が股間を触りだして、いっきに自制心を失っていく。
「ほれ、伸子、いいだろ〜うれしいやろ〜ほれ、どうだ〜」
直哉の指が、秘唇をひっぱり、左右に拡げてやる。伸子の恥毛が、股間の上に広がっている。直哉が、伸子の身体をじっくり見るのは始めてだ。先日の処女を頂いたときは暗くしたベッドだった。直哉は、伸子の広げた身体を見入りながら、手を動かせていくのだった。

     

「ハアぁ〜ハアアア〜ふぅぁあ〜ハアぁああ〜スウ〜ハア〜スウウ〜ハアア〜」
伸子の悶えだした息使いを感じながら、直哉は、ペニスを挿入しだすのだ。雁首をヴァギナの入り口へ入れ込み、伸子の交叉させた足首を胸で押し込みながら、グリグリと揉むようにしてヴァギナの中へと挿入していった。
「ぁああ〜ぁああ〜あああ〜ん、はぁあっ、はぁああ〜ん、あああ〜ん」
伸子は、身体を拡げるように胸をはり、頭を後ろへたおして、ペニスが挿入される快感をからだいっぱいで受け留めた。

直哉に股を拡げられて、ペニスを挿入された伸子は、からだの中がぐちゃぐちゃになっていくような感じになった。ペニスがヴァギナに挿入されて二回目の伸子だ。最初のときは痛かったが、今回はちがう。ペニスが挿入された快感のようなものを、ズキンズキンと感じる。足首を交叉されて胸元へ持ち上げられたその下から、挿入されたペニスの感触に、伸子は呻きこえをあげだした。
「ああ〜せんぱい〜ぁああ〜せんぱい〜いい〜」
座椅子の後ろへ手をまわして括られた格好で、股を拡げられている恥ずかしい姿の伸子。
「ぅうう〜ぃいい〜ぅうう〜ぁあ〜ん」
勃起したペニスで中をかきまわされる刺激が、こんなにいい感じだと、伸子は思った。

「伸子、感じいいんだね、うれしいんだね、可愛いね〜!」
直哉は、ペニスを伸子の秘壷に挿し込んだまま、声をかけてやる。
「ぁあ〜いい〜うれしい〜せんぱい〜ぁああ〜いい〜です〜」
直哉は安心した。最初から無理な姿勢にさせてのセックスで、伸子は嫌がるかと思ったが、すんなりと受け入れたのだ。伸子の身体は柔軟だ。太腿とふくらはぎを菱形にしたまま、胸元へ引き上げた格好で、悶えているのだ。股間の接合部が丸見えの状態で、悶える伸子を、直哉は愛おしいと思うのだった。
「伸子は柔らかいね、いいからだしてるね、おもいっきりいい気持ちになったらいいんだよ!」
「ぁあ〜ん、恥ずかしい、わたし、恥ずかしい〜!」
「なあに、恥ずかしいことなんてあるもんか、男と女なんだからさ」
「ハアア〜アアア、イイ、いいのね、こんな気持ちになって、いいのね」
「いい気持ちになればいいんだよ!」

     

伸子は、直哉の手の中で、快感で変化していく身体を見せつけながら、いっそう悶えだした。
「ああ〜ふううう〜ふうあ〜ああ〜ふう〜はあ〜いい〜あ〜」
直哉は、ペニスをゆっくりと抜きだし、そうして一気に突っ込んでやる。伸子は、そのたびに、悶えた呻きの声をあげる。
「ほら、伸子、女の子はだれだってやってもらってるんだ、知ってるだろ!」
「ぁああ〜いい〜せんぱい〜すき〜すき〜いい〜」
四畳半の和室で、伸子が身悶える初めての経験なのだ。

伸子の顔が放心したような表情をつくる。快感を全身で受け留めているのだ。頬を紅潮させて、呻き悶えている。股を拡げたまま、ペニスの出し入れにともなって密が滲み出している。伸子は、エクスタシー状態に入って、頭の中が朦朧としている。理性はなくなり、ただ快感だけを受け入れている。
「あとで写真を見ようね、伸子の裸の写真、ぅふふ〜」
「ぁああ〜いい〜いいわ〜ああ〜せんぱい〜もっと〜」
二十歳の伸子。柔軟なからだの伸子。直哉は、伸子の身体をおもいっきり弄んでやろうと思うのだった。

「ぁあ〜ハアア〜ぁあ〜フウウ〜ハアあ〜ん」
直哉が腰を前後させ、竿を秘壷のなかで抜き挿しするたびに、伸子は悶えて喘ぐ声をあげた。
「伸子、感じてるんだね、いい気持なんやね〜嬉しい?」
「ぁあ〜なおやさん、ぅうう〜わたし、ぁあ〜ん、わたし、うれしい〜!」
伸子は、拡げた股の芯へ、直哉の勃起した熱い竿が挿入されて、身体が雲の上を歩いているような、それでいてズキズキとえぐられる快感に満ちていた。

     

座椅子に尻を乗せ、交叉させた足首を真上にあげた格好の伸子。太腿を拡げたまま、秘壷を前に突き出す格好にさせられて、直哉の勃起した竿を受け入れているのだ。秘壷がべちょべちょに濡れている。半透明の粘液が秘口から垂れだしてきた。
「ぁああ〜いい〜いい〜ぁあ、だめ〜ダメです〜せんぱい〜ぁああ〜」
直哉は、ツンと尖った乳首をつねってやる。伸子の唇を割って指を舐めさせる。
「ぅう〜いい、いい〜ぁああ〜すき、スキです〜ぅうう〜」
伸子の悶える姿を見て、直哉は、ますます責めたててやりたいと思うのだ。

「アアア〜ン、アア〜ン、ぅうう〜あ〜いく、いく、ぁああ〜いく〜」
伸子のオーガズムが迫ってきた。伸子は歯をくいしばり、顔をしかめる。身体中を走る快感の波が打ち寄せているのだ。
「まだ、まだだよ、はあ〜いい〜いいかい〜まだいっちゃ〜ダメだよ!」
「ダメ、ダメ、ぁああ〜はああ〜いく、いく、気持ちいい〜!」
乳房を揉まれ、乳首をつままれる伸子。勃起した竿を咥えこんだ秘壷から、ドクドクと蜜をしたたらせて、伸子は、悶え喘いでオーガズムの頂上へ昇りだした。
「いけ、いけ、ほら〜いけ〜!ほら〜!」
直哉の竿が、ピクピクと脈打ち、秘壷の奥でスペルマを飛ばした。
「ぅうう〜ぐうう〜わあぁああ〜いい〜いいい〜ぁあ、あああ〜!」
伸子は、顔を真っ赤にしてオーガズムの頂上を極めた。そうしてぶるるんと身体を震わせ、ぐったりとしてしまった。伸子が経験した初めてのオーガズムだった。

オーガズムの波が引いていくなかで、伸子は裸の自分を恥じた。畳の上で屈み、膝を抱きしめ、身体を折り曲げ、乳房を隠した。直哉は、煙草に火をつけた。二人はしばらく無言でいた。そうして伸子が小さい声で、ぽつりぽつりと云いだした。
「せんぱい、誰にもいわないで、こんなことしてるって知られたくない、内緒にして」
「いいよ、誰にも言わないよ、秘密、ぼくたちの秘密だよ」
直哉の思惑を伸子が知る由もなかった。

     

伸子は、直哉と身体の関係を持ってしまって、悔いはなかった。祇園の和風ホテルで、足首を括られたまま、初めてのアクメに昇ったあと、二時間で二回のセックスをした。伸子は嬉しかった。これからも直哉と結ばれていく期待を抱いていた。
伸子の部屋の窓から、大文字の山が見える。大文字の夜は、この窓から、直哉と一緒に見たいな〜と伸子は思った。もちろん直哉に抱かれて一緒に見るという夢想だった。そうしているうちに、直哉から写メールが送られてきた。ホテルで撮られた伸子の裸の写真だった。メールは<また会おう、nao>という簡単なものだった。

「ぁあ、わたしのあの時の写真や、ぁ、恥ずかしい、こんな写真!」
ホテルの和室で足首を括られて胸元へ引き絞られた格好の自分が撮られた写真だ。伸子は、急に恥ずかしくなった。直哉に撮られた写真だ。小さくて全体のディテールは判らないけれど、拡がった股間がバッチリと写っている。うっとりした顔の表情は、自分でないような感じがした。
「ひや〜こんなの送ってきて〜せんぱい、恥ずかしい、誰にも見せないでね」
伸子は、もう窓の外を見ている気持ちの余裕がなくなっていた。

野木友子から、携帯に電話がかかってきた。友子とは、同じ美学専攻のクラスメートで、同じ写真部だった。
「伸子、会わない?閑でしょ」
「うん、まあね」
「じゃ〜いまから河原町へ出てこない?ちょっと喋ろうよ!」
「うん、わかった、じゃ〜そうね、1時間後にマクドでね」
伸子は、身支度を整え、金閣寺近くのワンルームを出て、河原町のマクドナルドへ赴いた。

     

友子が先に来ていた。伸子の誕生パーティー以来だ。伸子はバリューセットを注文し、友子と向かい合った。
「あ、伸子、ちょっと〜、どうしたん、前よりきれいになったみたいよ」
「えっ、ほんと、友子にそういわれると嬉しいな〜」
伸子は、そう云いながら、内心、少しあわててしまった。直哉とのことがバレたのかと思った。
「二十歳やもんね、大人、もうおとな、うっふっふ〜わたしたちもう大人やね〜!」
「なによ、友子、急に大人ぶって、おかしいよ」
「なにかいいことあったんじゃ〜なかった?うれしそうじゃない!」
「まあね、いいことだったんかな〜!」
伸子は、直哉のことを頭に描きながら、友子の言葉に応えた。


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