愛情の部屋
10~14 2025.2.10~2025.2.14
愛情の部屋
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<愛情の部屋>
勉強会と称して、美幸が純也のマンションへ訪れるようになったのは、初めてのセックスからひと月ほど経ってからでした。ラブホテルへ連れ込んでいって、美幸の躰をむさぼったのが、最初を含め三度です。聖護院の近くにある純也のマンションには、文学資料が沢山あって、その資料を紐解きながら勉強する、という名目です。純也は、もちろん美幸の躰を求めたし、美幸も躰を求められて応じます。快楽が忘れられない美幸。一週間も待てない快感の味。大学院生24歳の美幸、修士修了しても研究を続けたいと思っているので、定職には就かないで、大学の事務アルバイトでしのぐつもりです。
「はい、きたよ、ドア、あけて」
ぴぽんぴぽん、ドアの向こうでチャイムが鳴って、数秒してドアが開き、純也が美幸を招き入れます。金曜日の午後です。純也は金曜日から日曜日まで、講師のしごとはありません。美幸もおなじ、金曜日から日曜日は事務のバイトをいれていなくてフリーです。
「まってたよ、はいって、さあ、見られちゃまずいから」
美幸だって、訪ねてきたところを人に見られたくないから、用心して、チャイムを押すのです。やましいことをするわけではないけど、女が男のマンションへいく、というのは知られたくない秘密の領域です。
「せんぱい、よろしく、おねがい、します・・・・」
美幸は立春が過ぎて、いっそう清楚な洋装になって、ウールの茶色コートは羽織っているけど、白い布地に水玉のワンピース姿です。
「みゆきさん、よろしく、おねがい、します!」
純也は淡いブルーのセーターに麵のズボン、若い学者さんタイプの背丈170㎝です。美幸は160㎝だからさほどの違いはありません。コートを脱いだ美幸を、しげしげと眺め入る純也。勉強部屋へはいってきた美幸が、小さな丸テーブルにセットの肘掛椅子に座ります。六畳の広さの勉強部屋、壁面に本棚、壁際に大きな机と椅子、丸テーブルは天板が木製、肘掛椅子は一脚だけ、二部屋あるのに、純也の寝具、ベッドは本棚とは反対の壁際にシングルベッドです。本棚横の引き戸を開けるともう一間、四畳半です。秘密部屋です、男が女を歓ばせる道具が詰まったプレイルームです。
「ねえ、ねえ、せんぱい、晶子って子沢山だったのよ、たくさん、したのよね」
なにをいいたいのか、美幸が、本棚に最近入れられた与謝野晶子歌集を手にして、いうのです。純也は、二重になった本棚の奥にストックしてあるエロ本が、美幸の目に触れてほしいし触れないでほしいとドキドキです。美幸は、知っていました。文学書の後ろに、写真集、エッチな写真集の背表紙が並んでいるのを、知っていたのです。見ちゃったのです、まえに純也がトイレに立って美幸ひとりになったちき、見ちゃったのです。
「そうねぇ、耽美文学、興味ありますよ、シュールなのも好きです、ええ、SMとか・・・・」
「そうなの、SMかぁ、みゆきは、どんな心してるんやろ、不思議だなぁ」
「わたし、変?、せんぱいのほうが、変でしょ!」
純也は、水玉模様の白いワンピースを着た美幸が、さりげなく、傾いた言葉を洩らしたことに、ドキドキ、驚きの感じです。裸になった美幸を、何度も見ているから、その肢体を具体的に描くことができる純也です。そういうことでいえば、美幸だって、純也の裸を見てるから、そのペニスが勃起した姿を思い描くことができます。男と女、純也と美幸、先輩と後輩、愛欲の真っ只中を演じ合うことができます。
「はい、わたし、せんぱい、好きになっちゃってます、だからぁ・・・・」
「ぼくだって、みゆきのこと、好きなんよなぁ、好きだよ!」
お勉強といいながら、純也は女の美幸を、美幸は男の純也を、意識しだして、二人だけだから、なにやらムラムラと躰のなかが蠢きだしているのです。
愛情の部屋
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純也のマンションルームを訪ねてきた美幸。まずは純也の勉強部屋の肘掛椅子に座ります。ちょっとゆったりめの肘掛椅子は座部が丸みを帯びていて、肘掛はアーム状です。座ったまま膝をひろげて持ち上げられてしまうと、アームに付けられたベルトの枷が膝上太腿に巻かれて、ひろげっぱなしになる椅子です。美幸は、まだその肘掛椅子の用途には供されていません。でも純也は、美幸を座らせ、太腿をひろげさせ、股を露わにさせてやろうと夢想しています。
「はい、せんぱい、ああ、わたし、紅茶がいいわ、ありがとう!」
純也は、キッチンスペースでポットにお湯を沸かし、美幸には紅茶を、自分には珈琲を淹れ、丸いテーブルに運びます。清楚なワンピース姿の美幸、白いソックスを穿いていて、パンストは穿いていないことを、純也は足元を見て知ります。空調入れてストーブを点けて、暖かい部屋です。
「ぼくは珈琲だよ、ブラックで飲む、さあ、飲もう!」
美幸は、紅茶をたしなみ、純也は珈琲をたしなむ、ちぐはぐですか、べつに違和感は覚えません。それよりも、美幸は、純也のマンションルームで、セックスすることを期待して来ているのです。もちろん純也にしても勉強会は名目で、美幸とのセックス、それもできればアブノーマルなセックスを施したいと思っています。紅茶を飲み、珈琲を飲みながら、美幸は肘掛椅子に、純也は勉強椅子に座って、その距離は1mもありません。純也が手を伸ばせば、美幸の左の肩にのせられる距離です。正面向きではなくて、純也は美幸の左斜めに座っています。純也の後ろは横長の勉強机でパソコンが置かれています。
「ねえ、ねえ、みゆき、いいこと、したいんだよ、ぼく!」
「ええっ?、いいことって?、なによ、せんぱい・・・・」
「いいことって、あれだよ、まだ明るいけど、あれ!」
「あれって?、ああん、せんぱい、そんなに見つめないで、くださいよ・・・・」
「みゆき、かわのみゆき、いい名前だね、可愛いね!」
純也が、立ち上がり、美幸が座った肘掛椅子の後ろに立ちます。対面の姿見鏡に、後ろに立った純也が映っているのを、自分の姿とともに見えます。
「ああ、せんぱいぃ、わたし、せんぱいのこと、・・・・・・」
後ろに立った純也が、美幸の両肩にそれぞれ手をおいて、右手をアゴに当ててきて、顔を左横に向けられて、美幸、唇を重ねられてしまいます。
<すき、ああ、せんぱいのこと、すき、すきですぅ・・・・>
心でつぶやくけど、言葉にしては出せない美幸です。唇を重ねられてきて、美幸は目をつむってしまって、ふ~っとなってしまって、言葉がでてきません。唇を離された美幸。純也が言葉を紡ぎます。
「また、愛しあおうよ、いいんやろ、そのつもりで来たんやろ」
耳元で囁かれて、部屋の暖かさに躰を開放する感じで、美幸はもう夢のなかにいる感じ、首筋から胸へ手が下ろされてきて、美幸、肌より冷たい、その手の冷たさに、違和感を覚えてしまうけど、確かに純也の手の平、ブラの上部から手が挿し込まれ、乳房をつかまれてしまったのです。まだワンピースは着けたまま、肘掛椅子に座った膝を、ぴったしとつけて、手を肘掛に置いている美幸です。明るい部屋、まだ夕暮れにまで一時間もある純也の勉強部屋です。
愛情の部屋
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純也の勉強部屋は六畳の広さです。大きめの勉強机と回転する椅子、壁面には本棚、その対面にはシングルベッド、窓辺に少し大きめの肘掛椅子と小さな丸テーブル、これだけでもう部屋のなか空間は畳一枚分ほど、窓とは対面のスペースには姿見鏡、衣装を吊るす鉄棒、男の部屋ですから、ダークな灰色です。
「ああ、せんぱいぃ、だめですよぉ、まだ、あかるいのにぃ・・・・」
窓辺の肘掛椅子に座った美幸の後ろにまわった純也が、ワンピースの首筋から胸へと手をいれてきて、肌に触れたのです。飲み残しの紅茶カップと珈琲カップが丸テーブルの上に置かれたままです。美幸は前ボタンを胸の下まではずされ、ブラジャーが見えるようにされてしまいます。
「いいね、みゆき、淡い、桃色のブラ、つけてるん、ホッとする色やねぇ」
純也は肘掛椅子の後ろに立ったまま、美幸が着ている白い布地に水玉模様のワンピースを脱がしにかかります。肩を露出させてしまう美幸です。
「ふぅう、ううっ、せ、ん、ぱ、い、ぃ・・・・、だめ、ああ、だめ・・・・」
呻くようにうろたえてくる美幸を、純也は蹂躙してやりたい、と思うのです。
<素っ裸に剥いてやりたい、美幸、縛ってやりたい、ヒイヒイいわせたい>
背中でブラのホックを外してやり、乳房を露わにさせてしまう純也に、美幸は抵抗しません。なされるがまま、腕を肘掛に置いたまま、顔をこころもちうつむかせています。後ろから裸になった肩に手を置き、顔を前にまわして接吻を求める純也。すこしづつ、女の美幸をその気にさせて、躰をリラックスさせながら、行為に及んでいく魂胆です。自分のマンションへ飛び込んできた獲物です。
「ううっ、ふぅうう、ううっ・・・・」
美幸が、やわらかい吐息を洩らしてきます。接吻をやめ、美幸のワンピースをすりあげ、太腿が見えるところまで露わにします。美幸は、獲物になってきているんだから、覚悟のうえです。
<ああ、せんぱいぃ、わたしを、好きにして、苛めてくれても、いいのよ・・・・>
純也が、美幸の前へまわってきます。丸テーブルをうしろにずらし、肘掛椅子の前にまわるのです。純也は小型のビデオカメラをセットしています。勉強机の上に小型の三脚、それに固定したカメラを美幸に向け、撮影できるよう、リモコンスイッチをいつでも手にできるよう、机の上です。
「ねえ、ねえ、みゆき、いいんやろ、みても、いいんやろ!」
まだ膝を閉じたままの美幸がつけたワンピースの裾を太腿の中ほどまでめくりあげ、膝をひろげさせる純也です。美幸は躰の力を抜いていて、膝の内側に手を入れられて広げられるのに、抵抗しません。ブラと同じ色のショーツ、淡い桃色のショーツが純也の目にはいります。純也はしゃがみこみ、美幸の足首を、もちあげ、ひろげさせ、股間を丸見えにさせたのです。
「ああん、せんぱいぃ、はずかしい・・・・」
小さな声、息を洩らすように言葉を紡ぐ美幸。純也は、美幸が穿いたショーツを脱がしてしまう、美幸が身につけたアウターインナーを着させたまま、ショーツだけを脱がせてしまったのです。
愛情の部屋
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肘掛椅子に座った美幸の前にまわった純也が、ショーツを脱がした美幸の股を見ています。膝をひろげさせ、足裏を座部につけさせると、股が丸見えになります。着けたワンピースの裾を、太腿のつけ根にまでめくりあげさせた純也は、無抵抗な美幸を眺めます。上半身、ワンピのボタンを外してあって、ブラを捲りあげた胸、乳房が丸見えです。
「ああん、せんぱいぃ、こんなのぉ、ああん、みちゃ、いや・・・・」
「いいよ、みゆき、手を首後ろへまわして、そうそう、いいよぉ、みゆき!」
純也は立ち上がり、ズボンのベルトを緩め、足元に下ろし、ブリーフを腰から抜いて、陰毛にまみれるちんぽを露出したのです。
「むむっ、あ、あ、あ、ああっ・・・・」
肘掛椅子に開脚Mの格好になった美幸の目の前です。乳房と股が露わになった美幸が、純也の性器を見せられ、驚き声を洩らしてしまったのです。
「ぼくの、ちんぽ、明るい部屋、みておくれ、みゆき」
もう勃起している純也のちんぽ、皮が剥け、亀頭が露出の勃起ちんぽを、美幸は、まじまじと見てしまって、ドキドキ、心臓が高鳴ってきちゃいます。
「いいね、ぼく、みゆきを、犯してやりたい、苛めてやりたい」
肘掛椅子に座って開脚M姿になった美幸へ、立ったままの純也が、腰をぐっと前にせり出させ、ちんぽの亀頭を顔に近づけるのです。純也は、美幸の頭の後ろへ手をまわし、頭の後ろの美幸の手を握り、勃起するちんぽを、美幸の唇に、当ててしまいます。
「うう、むむ、ふぅうう、うう・・・・」
唇を半開きした美幸が、純也の勃起ちんぽを、咥内へくわえ込みます。亀頭だけ、咥えて、陰茎の半分ほどまで咥えて、純也は美幸がぎゅっと吸い込むのを感じながら、右手を頭後ろから前にまわして、美幸の顔を、口のまわりを、撫ぜてしまいます。
「ああ、いいね、いいよ、みゆき・・・・」
「うう、うぐ、うぐ、うううう・・・・」
美幸に、明るい光のなかでフェラチオさせるのは初めてです。まだ夕方です。金曜日の夜、時間はたっぷり、ヘロヘロになるまで、セックス三昧、といっても男の純也は、射精は三回まで、あと、美幸は五回ほど、アクメに昇りオルガズム、へとへとになる可憐な24歳の才女、大学院で学ぶ河野美幸のセックス受容です。
<あああああ、おちんぽ、せんぱいのおちんぽ、いいわ、いいわぁ・・・・>
美幸は、目をつむって、生温かいちんぽを口の中でぐじゅぐじゅ、味わっています。
<好きですぅ、ちんぽ・・・・、男のひと、ああ、先輩ぃ・・・・>
「おお、いいよぉ、みゆき、もっと、ぐじゅぐじゅ、しておくれ」
「ううっ、ううっ、うぐぅうう・・・・」
フェラする美幸へ、純也は、右手をおろし、乳房にかぶせ、まさぐってやります。美幸は、もうなされるがまま、あたまのなか、おとこのちんぽ、そのイメージを描いているんです。
愛情の部屋
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フェラチオさせている純也が、つぎには美幸のおめこをクンニします。肘掛椅子に座った美幸はワンピースを着ているけれど、胸のおっぱいを露出させていて、股もショーツを脱いでいるから、丸出しです。足首をひろげて肘掛椅子に座る美幸は、開脚М姿、しゃがみこんだ純也の顔が、ひろげた股の前です。
「ああん、せんぱいぃ、わたし、ああん、恥ずかしいぃ・・・・」
ひろげた膝を、こころもち閉じようとする美幸。純也が自分の股を見るのがわかるので、とっても恥じらいの気持ち、どうしてだか恥ずかしい、羞恥です。右手を股にかぶせようとしたら、純也がその手を肘掛に置かせます。純也が美幸の両膝に、手の平をかぶせ、その膝をひろげさせ、膝から足首を肘掛に跨らせます。
「ほうら、みゆき、お尻をまえへ、ずらせるんだ、わかるやろ」
純也の要求に、美幸が応えます。純也の目の前で、股をひろげてみせるのです。純也は、じっくり、美幸の股を見てやります。
「いやぁん・・・・、せんぱいぃ、そんなにぃ・・・・、みないでぇ・・・・」
恥ずかしい美幸がうわずった声で、見ないでほしい、というのです。まだ陰唇は閉じたまま、恥丘に生える陰毛が、股のうちがわ、陰唇のそとがわにも、ちょろちょろと生えているんです。剃っていない美幸、毛深くはないけど、純也には情欲を掻き立てる陰毛たち、ぐっと生唾をのみ、顔を股に近づけます。
「ふん、ふん、みゆき、舌の先がええんやろ、ちょろちょろ」
純也は、閉じた唇から舌先を出し、美幸の閉じた陰唇の、トサカをちょろちょろ、舐めだすのです。お尻を前に出している美幸の股は、斜めうえむき、そこへ純也が唇を、ぴったしと当て込んで、じゅるじゅると、唇と舌をつかって、刺激してやるのです。
「あああん、せんぱいぃ、ああん、あ、あ、ああん・・・・」
舌で陰唇をひろげる純也に、美幸がうぶな声を洩らします。純也の勉強部屋、窓からは明るい光が射し込んで、照明なしでも純也には、美幸の躰の細部まで、たっぷりと観察できます。純也は、下唇をつかって、お尻の窄みのうえから陰唇を撫ぜあげます。手指はつかわないで、唇と舌先だけで、美幸の性器をナメナメしてやるのです。
「ああん、あっ、あっ、だめ、ああ、ああっ・・・・」
感じる美幸が、声を洩らしてきます。男はぐっと堪えるけれど、女は声を洩らすのです。ぺちゃぺちゃ、舌先を陰唇のうちがわ、膣口のあたりへもってきて、なめます、なめてやります、ぐちゅぐちゅにしてやります。
「あん、あん、せんぱいぃ、いい、いい、いい・・・・」
じゅるじゅる、美幸は胎内から、ヌルヌル秘蜜を汲みだして、べっちょりに濡らしてきます。純也は、美幸の秘蜜をじゅるじゅる、なめて吸い、じゅるじゅる、味わいます。
「はぁああ、みゆき、おいしい、ふふ、恥ずかしいお汁、おいしい!」
まだ着たままのワンピースの裾は腰までめくりあげ、お尻のうえ、腰のところでまとめられ、肩を抜かれた上半身は、乳房を露出させた美幸です。純也は、下半身が裸、上半身はセーターを着たままです。クンニを終えて、美幸を立たせ、シングルのベッドへと、移ります。
愛情の部屋